タイトルが”心の旅程”というだけあって公演全体が一つの物語のようになっている
冒頭のメインテーマである”心的旅程”の衣装はCA風
きっとこれからワクワクするような旅へ君を連れて行ってくれるだろう

さぁ現実の世界を捨て心の中の”时差密码 ”の鍵で異空間の扉を開けよう
そしてかわいいCAたちの案内でいざ心の旅程へ出発だ
まず笑顔で出迎えてくれたのは胸のアニメキャラクターが特徴のアイドルたち

その姿は二次元なのか、それとも三次元なのか。そんなことはどうでもいいじゃないか
ここは君と彼女たちの心の世界。両手をひろげて自由に羽ばたき所狭しと駆けまわり”小宇宙”の旅を楽しもう
少しこの空間に慣れてきたら今度は楽しく撮影会といこう
恥ずかしがらなくて大丈夫、さぁ彼女が待っているぞ。今こそ自分と向きあおう　
流れる曲は”蒙娜丽莎没有自拍照 ”
疾走感あふれるリズムに乗って自信を持ってアプローチするんだ。
素敵な一枚が撮れたところで最後にみんなで記念に一枚！
君はもう一人じゃない。ここで楽しい思い出ができたから 

【MC】

続いてははコミカルな衣装で踊る”好友创可贴 ”、しかし子供っぽい姿に騙されてはいけない。
なぜならメンバーをよく見るとダンスに精通した者ばかりだ
四人の動きも表現力もきっちりしているのがよくわかると思う
この公演の中で一番、ゆるそうな曲に隠されていたのは実はSIIきっての踊り手たちだった
そして続いての曲は”地平線 ”はトランプ色を施した、ちょっとマジカルな感じの衣装
持ち出してきたのはステッキとあって今までの公演の中でもなかなかない演出だ
器用に操るショータイムをしばし満喫しよう

続いての曲は二人組の”下一站是你 ”、今度はいかにもアイドルらしいユニット曲である
歌詞のほうも”次の停留所はあなたです”とほんわかした甘酸っぱいさが残る歌である
そんな彼女たちを見てデレデレしていると急にレコードの電源が切れたように曲が終わり二人が止まる
ちょっと数秒巻き戻して隅にある左右のモニターを見てほしい
白と赤（どこの国の色か）の球体が箱の中に投入されると舞台はガラリと”新世界”へ突入する
今までのフリフリドレスから一転、キラキラでカラフルな衣装。そして右手には扇子
まさしく目の前には”新世界”が現れた
扇子を使った動きはさすがの中国人であり、日本のアイドルにないSNHらしい魅力がある
個人的には、まさしくこういう日中融合のSNHらしい曲を待っていた
客席もちょっと気を抜いた頃の中盤にこの曲と歌姫CCのソロライブ”降落伞”をいれたのはさすが

特にこの”新世界”という曲はインパクトが深く印象に残った。これから人気曲となるだろう

しかしまだ、ここからさらに心的旅程の物語をあらわす展開が待っている
振り付けや照明なども素晴らしいので、そこにもぜひ注目してもらいたい

【MC】

どこからか笑い声が聞こえてきたと思ったら、目の前には南国風のトロピカルな世界が出現
１０曲目の”狂欢亚马逊”は頭に花の髪飾りを施して元気に動きまわるメンバーが印象的なリゾート感溢れる曲だ
様々な動きの中に遊び心が詰まっていて、見ているほうもついウキウキした気持ちになる
そして、この曲の終盤。たんぽぽの綿毛のように動きまわったメンバーが中心に集まると・・・
次の１１曲目”罗马假日 ”の冒頭では全員一丸となって美しい黄色い大輪の花を咲かせた
そしてその種から飛び出したのはSNH初代キャプテンのmomoだ
一期生のデビューからメンバーやスタッフを束ねた彼女の努力の集大成
そうか。　この心的旅程にはSNHの４年間の全てが注がれていたのだ
戦略発表から一ヶ月、先週までSIIは別の公演を行っていた
本当に、よく短い時間でこれだけ美しい振り付けを作って練習したと感心する一瞬だ
そんな感動から始まった１１曲目の”罗马假日”もまた素晴らしく良曲なのである
いかにも王道アイドルらしい曲調だが、振付のほうもかなり王道でお勧めだ
例えば・・・
マイクを両手で持つのポーズ（祈りにも見える）＝王道
人差し指でいろいろ動く＝王道
ことあるごとに手のひらをを胸に添える＝王道
手を後ろに組んでのステップを踏む＝王道
全員で手をつないで列を作る＝王道
両手でハートマーク＝王道

こっちが恥ずかしくなるほどアイドルポーズのオンパレードだ
まるでラブライブのようなこの光景は（あまり見たことないけど
ゲームやアニメの憧れで集まったSNHメンバーだけあって表現も忠実だ
もっともその気持ちの中心にはAKBへの大きな憧れがあることを忘れてはいけない
曲の最後には再びこの公演の主役ともいえるmomoがセンターに立ち祈りを捧げた
ここに立つのが彼女だからこそ、その全体の美しさが映える
４年間SNHを見てきたものなら、この輝きがどんなに眩いかわかるだろう
この曲でもう純粋なアイドルファンとしてはお腹いっぱいなのだがまだまだ終わらないのがSNH

【MC】

今度はガラリと変わってショービズらしい曲”纽约梦”がはじまった

いよいよ舞台は最終場面。SNH劇場は照明技術も一流だというところを見てほしい
こういう曲はなかなか日本アイドルには馴染みがない曲調かもしれないが
世界から見たエンターテイメントの世界といえば、このようなイメージが多い
ディズニーなどに行く人にはすんなり受け入れられる演出かもしれない。
このあたり、上海ディズニーを狙った感のいやらしさがある（笑
いやらしさと言えばこの曲の最後にある仕掛けが施されている
トップスターの女神。マリリンモンローの例のあのポーズだ
当然やるのは泣く子も頬を赤らめるSNHセクシー担当のBちゃんである。ええ　当然ねｗ

そして次の曲に移るわけだが、ここの曲のつながりもしっかり感じ取ってほしい
ショービジネスの眩いばかりの華やかさから一転して淡い光が中心から広がる”月光下”

ぼんやり浮かんだ月明かりが、ステージ上の踊り子たちを照らしだす
どこか淋しげな明暗ははまるでドガが描いたバレリーナのような美しさ
つまりそれは君と踊り子たちとの夢の一時である”心的旅程”が終わったことを意味するのだ
でも悲しんではいけない、心的旅程のチケットは君が抱く心次第でいつでも手に入るのだから

さて心の旅程から戻ってきた搭乗者たちはどうするのか
夢から覚めきれずまた彼女たちに会いたいとアンコールを何度も叫ぶのだった
そして現れたのは、いつものSNHのステージだ
いや、でもどこかが違う。今までにない力強さが彼女たちに宿っていた

そう、彼女達もまた君と同じ心的旅程から帰ってきたのだ
一緒に旅をした絆は何事にも負けない大きなものとなったはずだ

そして最後の曲、我的舞台に君とメンバー達が作った想いが全て詰まっている

さぁ、彼女たちとの心の旅。どうだったかな
こうやって全体の流れを通すと、この”心的旅程”公演の素晴らしさがわかっていただけたと思う

※上記の内容は個人としての感想であり、SNH運営が示す意図ではありません